劇作家・飯沢匡と美術家・土方重巳のコンビによる、日本の誇る人形絵本。戦後から昭和40年代頃にかけて、様々な作品を生み出し子どもたちを楽しませました。こちらは「トツパンの人形絵本」と並んで人気を博した「マイニチの人形絵本」の一冊です。「いまなんじ?」小さな子どもと時間の関係。まだ時計を読むのが難しい子どもたちに、時間の感覚や概念を優しく教えてあげる楽しい内容。各情景の部屋や庭の小道具など見所も多い一冊です。おそらくこの作品は輸出用としても用いられたものになるかと思いますが、飯沢・土方コンビの妙が存分に楽しめる名作です。経年によるくたびれはみられますが、特に目立つ難はなく、ボード絵本の古書として非常にきれいな状態かと思われます。