オランダを代表する絵本作家、ディック・ブルーナ。彼の父親は出版社Bruna&Zoon社を経営していましたが、ディックは周囲の期待に反し、デザイナーとして入社します。美術教育を受けていなかったにも関わらず、彼は膨大な制作活動を行う中で、独自の手法やミッフィーという世界的キャラクターを誕生させます。中でも、彼が手掛けたペーパーバックの装丁は、ブルーナという名字が東欧で熊を指す意味があることと、書籍がミステリー中心だったことから『ZWARTE BEERTJES（ブラック・ベア）』シリーズと名付けられました。1955年から72年の出版社退社までに、行ったカバーデザインは2000冊ほど。本書は、そのブラックベアシリーズを集めた、大ボリュームのビジュアルブックです。2012年には販売を休止していましたが、出版社を変えての新装版。無駄を削ぎ落とし、限られた要素を構成しただけでも愛嬌の伝わるキャラクター。時代を超えるグラフィックデザインの魅力をご堪能ください。※カバーに擦れ有。ご了承の上、お買い求めくださいませ。