1970年に40代の若さで他界した夭逝のイラストレーター、伊坂芳太良。本書は数少ない彼の作品集として捉えることのできる貴重なイラスト・ストーリー。明治期に総領事館の落とし子を騙り、伊藤博文をはじめとする政治家たちにたかった好色家、タウンゼント徳兵衛。彼の遺産である洋館を連れ込み宿に改装し、のぞき趣味に没頭する息子。ビザールなタッチを得意とした作家らしい、妖艶な寓話。繊細でエロティックなタッチをご堪能ください。ダストジャケットつき。特に目立ったダメージはありません。
画:伊坂芳太郎 / 文:日暮真三 / 出版者:みゆき書房 / ハードカバー / 1969年発行 / G