明治生まれでフランス経験の長い著者による、日仏の食と文化を語った洒落た一冊。わが家のメニュウと題して、戦前戦後に見聞きした両国と欧州の文化を洒脱に書き下ろした風情が味わい深い随筆集です。昭和三十年代の暮しの手帖社の魅力が詰まった一冊でもあり、もちろん装丁は花森安治。明治から昭和に続く流れを経験した往年のインテリゲンチャならではの筆の妙と、この版元らしい品格が味わえる名著です。カバーに若干シミあり、経年によるページの黄ばみあり、それ以外は古書として普通の状態です。
著者：瀧澤敬一 / 装丁：花森安治 / 出版社：暮しの手帖社 / 130mm × 188mm / 285P / ハードカバー / 1955年初版発行 / G
