「ここに並ぶ作品には、彫刻のような強い存在感はありませんが、儚いものがもつ存在の震えや、貧しい素材だけがもつ親密で、心の奥に滲み入るような草化の魅力があるように思います。」
木工作家・三谷龍二さん。長野県にあるご自身のお店「10cm」にて、2020年秋に開催される展示「弱さの工芸」。こちらは展示に際し制作された冊子です。 木や紙を使ったオブジェを制作する岩田美智子さん。週に一度だけ開店する「古い道具」の冨永淳さん。金属を素材に造形作品や器を制作する金森正起さん。そして三谷龍二さんの四名が参加。 工芸にとって「弱さ」とはなにか。かつて日本の住宅が紙と木でできていたように、吹けば飛ぶような儚さを、作品の写真とそれぞれの文章で表現した一冊。小さな声から繋がる、静かな美の世界をどうぞお楽しみください。デザインは、書肆サイコロ・サイトヲヒデユキさん。
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